新たな「タイトル繰返し系」雑誌

 低学年向けのマンガ雑誌名には、擬音を繰り返した様なタイトルが多いです。
単純で覚えやすく、インパクトが得られやすいからでしょう。

有名なのは、当初ドラえもんを掲載するため"だけ"に創刊された「コロコロ」、今まで前者に押され気味で元気が無かったけど、最近のガンダムブームで心電図に波が蘇ってきた「ボンボン」、私はあまり読んだ事ないのでコメントを差し控える(笑)「ガンガン」です。

すべて男の子向けのマンガ雑誌ですが、少し前には少女マンガ雑誌で「ぴょんぴょん(小学館)」というのがありました。しかし、既に鬼籍にお入りになっていて、今は見るコトができません。
ちなみに、ここが廃刊になったおかげで、タダでさえ飽和していた小学館属の少女マンガ系作家達の行き場が極端に無くなり、無理矢理少コミとかちゃおに割り振ったので、そこでやっていた作家の掲載回数が減り、そのせいで作家間に軋轢が生じたとの噂が、まことしやかに流れた事もありました。いやはや、恐いですね。つーかコレ自体、「お抱え制度」が生んだ、いたしかたない事態なのですが。(´・ω・`)ショボーン

そういえば、繰り返しの雑誌名は、大人向けではあまり見られないですね。
「月刊プレジデント」が「プレプレ」とかだと、偉い経営者の談話も説得力ない感じですし、週刊文春が「ブンブン」とかだと、どんな巨悪を暴く記事でも、「戸棚のドラヤキを盗まれた」レベルになってしまい、怒るのはサザエさんくらいなモンになってしまうからかもしれません。

というわけで、やはり「ブンブン」はコドモ向けのタイトルの様です。

その「ブンブン」ですが、同タイトルを冠した雑誌を、今日初めて発見しました。
絵本で有名な「ポプラ社」が昨年12月に創刊した「月刊プレコミック・ブンブン」がそれ。
コロ・ボンのA5版より大きい、ガンガンと同サイズのB5版の漫画雑誌です。

最初は「この不況の中、新創刊?大丈夫なの?」と一瞬思いましたが、良く考えてみると、少子高齢化の世の中、1人の子供にかけるお金が右肩上がりの御時世。
ベネッセ(旧・福武書店)のキャタクター「しまじろう」も、関連のシステム、商品等が経済ニュースとかに取り上げられるほどの活況らしいし、赤ちゃんから小学生まで対象のこういう商品は、今が立ち上げやすく、おいしいのかも知れません。

さて、「金を出すといっても、所詮は親の財布から。親がマンガ雑誌にだすわけないだろ」とお思いでしょうが、ところがどっこい(死語)今回コレをなぜ取り上げたかというと、このブンブン、他の擬音繰り返し系マンガ雑誌とは違う、健全路線の雑誌の様なのです。一言でいえば…

「あまり子供の物欲に訴えない雑誌」

つまり、

「親が買い与えてもイイと思える作りの雑誌」なのです。


現在、コロコロやボンボンは、実質、スポンサーありきの雑誌になっています。
商品(おもちゃ等)があって、そのバックアップ的なマンガが多く見受けられ、時々見ていて「なんだかなー」と思う事もしばしば。
おまけに、時々オタク受けする画風のマンガが載ったり、女の子がネバネバした物体に絡まれて「いや〜ん」と悶えたりする、変にお色気のあるマンガがあったり、そういう点ではイイ意味でカオス的といおうか、俗っぽいといおうか、あらゆる意味での欲をそそるつくりになっています。
…いや、否定はしていませんよ。楽しいよね、コロ・ボン(笑)。

しかしブンブンのラインナップは、下記のリンク先(公式サイト)のある作品紹介を見ての通り、学年誌からマンガだけを抜き出して、児童小説を漫画化したモノを加えた様なラインナップ。
萌え系の絵柄も一つほどあるにはありますが(いたずらまじょ子の大冒険、など)、総じて99%がある意味「健全な」マンガばかり。見事なまでに無害。
いや、実際中身は見てませんが、HPのこのラインナップで大体の内容は分かりますよ…ねぇ?w

学級文庫でお馴染みの「ズッコケ三人組」も、あの挿絵の絵柄でマンガになっていますし、最近アニメ化が発表になった、某映画をもじったようなタイトルでお馴染みの「かいけつゾロリ」や、定番の「学校の怪談」もこの雑誌で連載中です。
自社コンテンツで見事にやりくりしている感じがします。なんというか、コレはコレでアリですよね。さすがはポプラ社。

ビッグネーム的には、いがらしみきお先生や、「くまのプー太郎」でおなじみの中川いさみ先生も描いておられます。その他の人は…すいません、知らない人ばかりです。(´Д`;)

まぁ、おもちゃカタログ的な作りではないにしろ、いずれは単行本やキャラクター商品を売ろうと考えているのでしょうから、まったく俗っぽく無いとは言い切れませんが、それでもまだギラギラ感のない、ピュアな感じになっているところが好感持てるなぁ、というのが私の1st impressionです。

さて、どうして中身を見ていないのか、記事書くのなら立読みでもイイから見れ(゚Д゚ )ゴルァ!!とお思いでしょうが、今月号には、分厚い付録が付いていて、ヒモ括りがキツく、SM真っ青の緊縛縛りをされていたので、中身が全くうかがい知れなかったのでした。
その付録がなんなのか、表紙を見てみた所…

「特別付録!かいけつゾロリ・おならマシン」

…要は「ブーブークッション」の様です。(上から座ると、空気が抜けてブーと鳴る、いたずら用クッションね)
えーと、ポプラ社はホントに、ヒットをねらっているんでしょうか?( ゚Д゚)ポカーン

くおんみどりは、「ブンブン」を応援すると同時に、山根先生の掲載も希望しています。


月刊プレコミック・ブンブン@WonderGOO