世はラヂオ時代からテレビジョン時代へ移らうとしてゐる…

 …とは、昭和9年発刊の岩波全書「テレビジョン」の序章の言葉。

趣味…と言うほど、常時眼を光らせていると言うわけではないけど、時々ふらっと昔の雑誌や書籍を買います。
これはすごく状態が良くて、箱もハードカバーの具合や装丁を見ても、この間出たやつだよ、と言っておかしくないほど。
いかに大切に読まれていたかがわかる。
これが100円均一で!買うしかないでしょ!(笑)

これは、まだテレビが「実験期」の頃の本で、基礎理論や内外の研究成果が紹介されている本。

1880年にグラハム・ベルが発表した「電信で見る法(Seeing by Telegragh)」という寫眞電送(今で言うFAX)とTVの理論説明から、(当時)最新のテクノロジーまでが余す事無く書かれてる…ええ、回路図までばっちり。


…今こんな事したら、裁判必至ですよ(笑)。


中でもアメリカATT((日本の)今で言うNTTみたいなトコ)のベル研究所が、1927から1930年にかけてやってたテレビ電話の実験の章は、たいへん興味深く読めて楽しゅうございました。

ハドソン川沿いの、ブロードウエイ<>ウエストストリートの22マイル間で行われたらしいこのテレビ電話実験、多分6畳間が埋まるだろう送話機&受像機は圧巻。
しかしコレ、受像画面が1インチしかない…


ちっちゃー(笑)。


でも、この時代で既にテレビ電話があったんですねー。
いや、てっきり戦後からのモノだと思ってましたから。(^_^;)
あ、ちなみに、ほかの古書店でのコノ本の価格を調べてみましたよ。


…うっそーん!!!!!(゚Д゚;)


ってほど、バカ高い。絶対この値付、間違ってるって!
いや、100円均一で買ったオイラが間違ってる??(笑)